破滅的一歩


破滅と言っても、社会的に破滅しただけで人生すべてが破滅するわけではない。


社会の理不尽と真正面から戦った結果、ボロ雑巾のようになってしまっただけの話だ。


私は戦わずに耐えるだけのつまらない人間になりたくなかった。


「生きる」ことの意味は見出せずとも、自分が存在する意味は戦うことで見出すことできると信じていたからだ。


まぁ、たった一人で世界を変えられるような映画の主人公ではないのでドラマチックな展開もなく、ひっそりと息を引き取ることになったのは格好悪い。


それでも、私は戦う選択を取ったことに後悔はない。


たしかに、自ら太陽に突っ込んで勝手に焼けていったエピソードは笑い話かもしれない。


現代のイカロス気取りの敗者はかろうじて命を取り留めたが、もう翼はない。


社会から去った私は破滅的一歩を踏み出した。


さて、ゴミのような世の中を生きようと思えるのだろうか。


「生まれる時代を間違えたね」


こんなことをよく言われていたが、そんな気がしてきた。


しかし、過去にはもう戻れないし、生まれる時代を今から選ぶことも出来なければ、破滅的一歩を踏み出したことも変わらない。


しかし、たかが破滅だ。


それも社会的な破滅にすぎない。


それに、社会そのものをぶっ壊したくなるような衝動が心の底で煮えたぎっているから私はまだ大丈夫だ。


どうせなら、破滅すら楽しもう。


生きたいように生きれたのなら、破滅こそ救いだったのだから。


後悔はない、それで十分だ。

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